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【仕事で学問】検査装置時代のメモ【統計・電子回路・磁気関係・プログラミング】

この記事は約19分で読めます。

生産技術から検査装置マンに転生してしばらくたったのですが、今度はその任を解かれることになりました。
そのため自分の後学のために検査装置マンの時のメモを残そうと思いました。

全体的にイキり調なので、間違いありましたらご指導ご鞭撻をいただきますと幸いです。

プログラミングに関しては、メモと言えないくらいの内容です。内容がnaiyou、困ったyou。
なので、メモといえないレベルになってしまいました。

メモは動画関係が多いです。
私としてはなぜ動画の再生数がこんなにも少ないのか?光の速さで広まるべしと考えています。

【参考】生産技術時代のまとめ(検査装置マン転生前)

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まとめの前提

あいも変わらずゆっくり専門知識を…というわけにもいかなかったため、またもリンクや文献をまとめています。
以下の内容が前提です(言ってみれば叩き上げ方式だと思います)。

  • 専門分野をとにかく急いで理解するために、まず欲しい情報(実際の活きた結果、要は文献)が必要であった
    → 文献で要点を明瞭に説明した内容の抽出、その後で基礎に立ち返る、といったサイクルを高速で回さざるをえなかったため
  • 昨今はメーカーなどから公式の動画を公開されているため、今回はYoutubeなどの動画もフル活用
    → 今回は私以外にも回路の内容を知らないオペレータの方にもわかりやすく内容を説明をしないといけなかったため

上記1点目の対処の考え方は次の記事の内容がベースです。
記事の内容は文献を探す、に焦点をあてています。それを今回用に拡張しています。

統計関係

次の記事でまとめています。
本格的に統計に関わることになったため、とにかく試行錯誤の連続でした。

おすすめの参考書はこちらです。統計の仕事がひと段落した後で購入しました。
滅多に出会えない良書だと考えています。
私のブログですので、参考書のリンクはアフィリエイトリンクにしています。

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2週目を読んでいた際、何気なくX(旧Twitter)でポストした内容がバズってしまいました。
私としては願ったりかなったりで、もっとこの本が広がってほしいと思っています。

電子回路関係(DCDCコンバータ, 伝送路)

内容が長いので各項目で折りたたんでいます。
動画はシリーズものです。
ここでは再生リストの1番目のものが表示されています。

DCDCコンバータYoutubeリンク
DCDCコンバータ動画(YouTube:Digikey日本公式チャンネル)
弥田秀昭, 「DC/DCコンバータとは何ものだ」〜第1章 原理編 ゼロから学ぶDC/DCコンバータ基礎講座〜, DigiKey日本公式チャンネル
弥田秀昭, 「コンデンサの種類と特性」〜第2章 実践編 ゼロから学ぶDC/DCコンバータ基礎講座〜, DigiKey日本公式チャンネル
弥田秀昭, 「降圧DC/DCコンバータの入力電流によるN次高調波ノイズ」〜第3章 トラブル対策編 ゼロから学ぶDC/DCコンバータ基礎講座〜, DigiKey日本公式チャンネル

私が自らの業務の立ち上げ&周りの方の説明用に活用したのはDigiKey公式チャンネルです。
知る人ぞ知る(?)、電源のレジェンドである弥田さんが電源であるDCDCコンバータについて1(基礎)から10(トラブル対応)まで説明頂いています。
私個人の話になりますが、前職でも弥田さんの講義を聞いていました。
当時のセミナー料金で一人あたり3~5万円くらいだったと思います。
そんな内容が今のご時世、タダ!!!!
当時のセミナーの内容と比べて要点を絞っているように見受けられますが、それでも有益です(むしろ今回のように回路の内容を思い出すには好都合)。

DCDCコンバータはよくPI(Power Integrity):電源品質で良く言われます。
PIと聞けば、製品として扱う側になると嫌な思い出しか出ません(確信)。
しかしながら、見方を変えればアラ不思議、電気電子の基礎的内容〜EMC的な話まで、基本的なことならば、これだけで大抵説明できる優れた教材に早変わりです。

特に効力を発揮するのが「オームの法則ってなんですか?」なオペレータに説明する時です。
DCDCコンバータにはいろいろな回路要素, 技術が, 理論が含まれており、また話がDCDCコンバータでまとまるため、話を受ける側も体系立てて内容を把握してもらえる可能性が高いと考えています。
ただし、理解するまでが大変です。

…と、私も偉そうに言っていますが、”活きた情報”の観点においてDCDCコンバータが良い、と判断しただけで、もちろん内容は全部わかったなんて言えたもんではありません。
しかしながら、ひとたび検査装置に携わるのであれば、品質を保証する立場として電気的な物理現象を追いかける必要がでてくるため、回路設計をしないから私は無関係♪とか言ってられなくなっていくわけです。

とはいえ、一度理解してしまえば様々な回路で応用が利いていきますし、今後の仕事を進めるうえでもかなり楽になります。これは実感済みです。ですから、教える側はドMになって茨の道を進んでほしいと思います。

オペレータの方に電子回路的な要素を話すときに有用であった、DCDCコンバータの要点は以下の通りです。

  • 電子回路があるものは電源の回路が必ずある
    別置きの電源であれ、回路内の電源ICで構成されたオリジナルな電源であれ、必ず電源は存在するため、何かしら回路の問題が発生した場合、それらの電源も調査範囲に必ず入る。
    また、レギュレータの話になっても、DCDCコンバータからみて難易度が易しい方向にすすめため、対応可能。要は初めからキツイ道に行ってちょうだい、ということです。
  • 回路技術における共通項がまとまっている
    • コンデンサの働き
      電圧的な見方:電化エネルギの蓄え…電圧源, リップル抑制, 制御・応答速度の遅さカバーなど
    • インダクタの働き
      電流的な見方:磁気エネルギの蓄え…電流源, 逆起電力, 電流→電圧生成の考え方, 電流の立ち上げ速度
    • スイッチング素子の働き
      昨今のDCDCコンバータは寄生ダイオードを利用することによるパワーMOSFET系の同期制御方式が大半ですが、そこに至るまでのトランジスタのスイッチング動作&波形が高周波を含む内容までを一通りイメージ
      バイポーラ系, MOSFET系のトランジスタの違い(電流駆動, 電圧駆動, はき出すRMSノイズ量の違い)
    • コンデンサ、インダクタの組み合わせの働き
      フィルタ的な見方(周波数特性),寄生素子も含めた周波数特性の意識付け
    • 基板のパターンのレイアウト(回路ループがアンテナとして作用)の意識付け
      回路だけでなく、実物を意識したパターン(大小の回路ループ)によるループアンテナ的ノイズがあることを意識…つまりEMI
    • 制御方式
      基本的なPWM制御:負帰還制御の説明, 実際の種強く波形動作のイメージまでを意識付け
伝送路Youtubeリンク
伝送路動画(YouTube:アナログ・デバイセズ公式チャンネル)
石井聡, 第1章 高速信号技術でまず抑えておくべきこと, アナログ・デバイセズ
石井聡, 第2章 高速信号回路で用いられるデバイスとその要点 , アナログ・デバイセズ
石井聡, 第3章 反射係数と高速信号伝送 , アナログ・デバイセズ
石井聡, 第4章 反射係数とインピーダンス・マッチング, アナログ・デバイセズ
石井聡, 第5章 スミスチャート(イミッタンス・チャート)の基礎と実際の設計手順, アナログ・デバイセズ
石井聡, 第6章 Sパラメータの基礎, アナログ・デバイセズ

伝送路はアナログ・デバイセズが公開している動画です。
こちらも知る人ぞ知る(?)、石井聡さんが分布乗数回路からスミスチャートまで説明頂いています。
特に通り名は認識していませんが、私としてはボガティンさん(ぐぐってね!)に並ぶRFにおけるレジェンドと思っています。

伝送路はSI(Signal Integrity):信号品質と呼ばれます。
送った電気信号が正しく送られるようにすることをするための考え方です。

SIと聞けば、製品として扱う側になると嫌な思い出しか出ません(確信)。しかしながら、見方を変えればアラ不思議、そもそも電気のエネルギーの伝達といった基礎的内容〜EMC的な話まで、基本的なことならば、これだけで大抵説明できる優れた教材に早変わりです。

検査装置マンでも使う機会は出てきます。と言うのも「なんでインバータ(NOT素子)を直列でつないでるだけなのにオシロで測ると信号がナミナミ波形になるんですか?イミワカランですわ。」とか「配線長いと信号の高さ低くなってません?」とか「試験場に数百万円はらったEMC試験、EMI不合格!アバ馬塲BABA!」いうパターンが出てくるからです。
汎用ICも動作の高速化に伴い、(現象としては発生していたわけなんですが)今までは気にしなくてもよかった反射の影響が表に出てしまったわけです。

検査装置マンとして検査装置に携わるのであれば、通信的な電気信号を扱う可能性は大きと考えます。

ひとたび信号をやり取りすることに携われば、品質を保証する立場として電気的な物理現象を追いかける必要がでてくるため、回路設計をしないから私は無関係♪とか言ってられなくなっていくわけです。

最悪、何も対策をしなければ、次のことが起こりがちです。信号がユラユラゆれるわ、減衰するわ、クランプ挟まないと見れない電流で磁気ノイズを放射するわでテンヤワンヤ(呆然)となります。

  • 送った信号が相手側の絶対最大定格(上限)を超えてICを破壊してしまうことがある
  • 長距離になればなるほど減衰する信号は相手側の読み込み範囲(下限)を下回りICが不定状態となり、不安定動作をする
  • 先程述べたDCDCコンバータ(PI)の程度までとはいかなくても、信号が不安定は電圧と電流波形のゆらぎとなるわけで、電流のゆらぎは電流の往路・復路の経路が大きい輪っかになるほど(ループアンテナの径が大きいほど)、バンバン放射ノイズ(EMI…Electro Magnetic Interferenceの略)として空間にノイズをまき散らす

そんなわけで、「オームの法則ってなんですか?」のオペレータに、私も全部わかってないのを鑑みてなにか良いものないかとアレコレ探しているうちに、アナログ・デバイセスの石井聡さんの動画に行き着きました。とても参考にさせて頂きました。

何が参考になったかと言えば、とても参考になるシンプルな手計算を実演いただけたことです。
インピーダンスマッチング(位相も加味して)の手法をシンプルな手計算で実施、LTspiceのシミュレーションを交えながらなるべくイメージしやすくなるように説明頂いています。

オペレータの方に電子回路的な要素を話すときに有用であった、伝送路の要点は動画タイトルの通りのため、割愛します。

磁気関係(磁場の計算, 磁気シールド)

内容が長いので各項目で折りたたんでいます。動画はシリーズものです。ここでは再生リストの1番目のものが表示されています。

磁場の計算は「検査装置をここに置きたいんだけど、外来磁場の影響がないか調べてくんない?」というところからスタートしました。

磁場の計算(メモ)

磁気関係はリンク集はなく、よく使う磁場を求める簡易計算が前提としている範囲や程度の大きさについて把握することの大事さを言いたいです。

結果から言うと、検査装置における磁場の影響においては、アンペールの右ねじの法則(ビオ・サバールの法則)のシンプルな式で十分と考えています。

というのも、アンペールの右ねじの法則は”無限長の配線に流れる電流から発生する磁場”だからです。これ、何を意味するかというと、ある点において、実際にはありえない無限長の長さ分の磁場をすべて足し合わせて算出した磁場だから、磁場的には実際よりも大きい磁場が机上計算で出る、つまり「最も厳しい条件」の磁場を算出していることになります。微小長さdlから出る磁場ではないのでご注意願いたいです。

実際の磁場の発生源の観点からみると、検査装置周りで大きな磁場を発する、つまり大きな電流が流れる箇所のほとんどは、室内に引き回している電源ケーブルです。電源ケーブルは配電盤や直流安定化電源から引き回されるケースがほとんどです。
電源ケーブルは必ず電流の往路と復路をもっています(当たり前とは言わない)。つまり、電流の経路でみれば差動(伝送)と同じです。往路と復路の配線の外側は磁場を打ち消しあいます。配電盤から引き回される配線はVCTケーブルが代表格かと思いますが、往路と復路は被覆で覆われて隣接している場合がほとんどです。
配線に流れる電流値は多い時には1系統で定格AC30A~AC50Aだったり、突入電流を考慮すれば100Aオーダーであったりしますが、以上の条件を鑑みると、意外と小さいことがわかります(何をもって意外と小さい、とするかは結局は磁場の要求された大きさによるのですが)。

おいカワッター、電磁界シミュレータ使わなかったのか?無料のものが知らんとは言わせんぞ?と言われると思います。はい、使いませんでした。
なぜなら知識不足でシミュレータを使えば”シミュレータに遊ばれる”ことが目に見えて分かったからです。出た結果が正しいものか、(今もですけど)当時の私では判断ができなかったです。

磁気シールドYouTube, 文献リンク
磁気シールド関連リンク
なるほど磁気シールドの世界, 株式会社オータマ

佐々木 寛(1993), 磁気遮蔽, 川崎製鉄株式会社(現JFEスチール株式会社), 川崎製鉄技報
https://www.jfe-steel.co.jp/archives/ksc_giho/25-1/j25-064-070.pdf

検査装置マンになって、磁場シールドについても関わることになりました。
この点に関してはまずは「百聞は一見にしかず」だと考えます。
まずは動画を確認し、磁気シールドのイメージをつかんでほしいと思います。
そのあとで、文献で磁気シールドの基本的な理論を押さえておくとよいと考えます

ちなみに、上記文献以外の文献を参照して3次元空間における磁場の算出を試みましたが、めちゃくちゃ難しく、頓挫しました。

上記2つとも、オペレータの方に電子回路的な要素を話すときに有用であった、要点は内容の通りのため、割愛します。

プログラミング(VB.net, Python)

[Python]プログラミング入門(2023), 東京大学 数理・情報教育研究センター
https://utokyo-ipp.github.io/

検査装置マンになって初めて触れた言語がVB.netとPythonでした。

以下の前提としては、ハード:CPU, メモリ, HDDの単体の構成とシステム的な連携を最低限抑えたうえでの話になるかと思います。

VB.netはググればたくさん情報があります。国内だけでなく、海外の掲示板も探してみてください(おい)。
基本は検索エンジンで”やりたいことの明確化”や"エラー文をよく読んで"検索をしていきましょう(おい)。

Pythonは検査装置マンになって初めて触れましため、東京大学のリンクを残します。
Pythonにおける型の考え方(基本は明示しない)や、配列的な考え方(リストや辞書など)を参考にしていました。

苦労したかといえば、初めの方は確かに言語の作法や(本質にせまると恐ろしく難しい)オブジェクト指向の習得は苦労しました。
ただ、その後は仕事を進めるうえではググればなんとかなったため、トータルすればいうほどでもなかった、というのが実感です。
そのため、メモを残すというところまでいきつきませんてした。

おそらく、私はいつもプログラミング言語が手段、と考えているからだとおもいます(確信)。

おしまい。

変更履歴

2024/3/21

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